風呂上がり、香油の甘い香りで体を包んだ甲斐があった。

薄いキトン一枚をまとった体を、ファルにピタリと押し当てる。

「おい、しっかりしろ」

開いた胸元を見せつけながら、アイーダは頬を染めてファルを見つめた。

「……申し訳ございません」

ファルはそんなアイーダを黄金色の瞳で見下ろし、唇を引き結んだ。

「怪我してるのか」

「はい、少し……」

言いながら更にヨロけ、わざとらしく豊かな胸をファルに擦り付けながら、辛そうに眉を寄せる。

瞬間、

「あっ」