◇◇◇
数時間後、香は動き出した。
月がやけに明るいが、仕方がない。
新月まではとてもじゃないが、待てなかった。
下げていた水袋を外し、腰の左側に短剣を吊すと、香は大きく息をした。
シオン……七色の瞳の乙女には、自分の傷を治癒する力はない。
自分の怪我や病を治す力はごく普通の人並みなのだ。
血を流しすぎると、死に至る。
香は月を見上げた。
シオン、頑張って。
助けに行くから。
◇◇◇◇◇◇
「やめてください!」
数時間後、香は動き出した。
月がやけに明るいが、仕方がない。
新月まではとてもじゃないが、待てなかった。
下げていた水袋を外し、腰の左側に短剣を吊すと、香は大きく息をした。
シオン……七色の瞳の乙女には、自分の傷を治癒する力はない。
自分の怪我や病を治す力はごく普通の人並みなのだ。
血を流しすぎると、死に至る。
香は月を見上げた。
シオン、頑張って。
助けに行くから。
◇◇◇◇◇◇
「やめてください!」