こうに思えるようになったのは、少しは成長したのかな?そんな事を前向きに考えてみた。
うん。成長したんだ。
自問自答して、ちょっと自己満足して、口元が緩む。
そんな美優を慶太と竜が見て、首を傾げた。
「何笑ってんの?」
「何にもないよ。」
「教えろよー」
「何にも無いってば!」
こんな楽しい会話ができる幸せなこの家庭が、一生続きますように。
2人の目を盗んで、美優は神様にお願いをした。
「早く、ご飯食べよ♪」
「美優なんか作ってよ。」
「嫌!お昼くらい3人で作るの♪どうせ、2人共暇なんだから〜」
「はいはい。わかりましたよ。」
仲良くキッチンに立つ3人の背中が、まるで本当の家族のような暖かさに包まれていた。
まあ、本当の家族だけどね。このままずっと美優はここで生きて行く…
そんな決意をした美優に…これよりも苦しくて、辛い事が起こる事は…誰も予想していなかった…
ただ、2人を抜いて。