子犬ちゃんの病院の結果はこうだった。
衰弱しきって居るけど、安静にこのまま育てて行けば、元気になるだろう。
あともう一歩遅かったら、死んでいた。
これをお母さんから聞いて、美優はホッとして胸を撫でおろした。
病気とか、手遅れだったらどおしよう。ってずっと心配してたから。
その日はその子犬ちゃんの為に、美優は沢山動いた。
子犬ちゃんの毛並みを揃えて貰う為に、ペットの美容院に行ったり、ドッグフードや小屋を飼ったり…
慶太や竜が居なければ、とおてい出来ない事だった。
2人は笑顔でそれを引き受けてくれて、美優は笑顔が出た。
「子犬名前、何てするん?」
慶太が興味津々に聞いてくる。
名前かぁ…
考えて無かったな。
この子犬は美優の命の恩人でもあるかもしれない。
それに伴って"生きる"っていう、モノを与えてくれた子でもある。
"生きる"…"live"
ライフ…
ライフじゃちょっと今一かな…?
「…ラフ!ラフって名前!」
美優が何分も考えて決めた名前…気に入ってくれればいいな。
そんな思いで、子犬ちゃんに呼びかける。