光輝先輩はちょっとビックリして

「竜から聞いたんだ?
慶太は知らなかったみたいだけど…?」

「…答えてください。」

「…謝りに来た。それだけ…」

「謝る位なら、最初から言わなきゃ良いじゃないですか!?竜は傷ついたんですよ!」

「…尚が死んだんだそぞ?彼女だったヤツがいきなり死んで、冷静になれっかよ!?
しょうがねーだろ?どうしろって言うんだよ?」

光輝先輩は我を忘れて、怒鳴り飛ばした。






美優はそんな光輝先輩が、可哀想に見えたけど、そんな思いは次の瞬間消された。

「お前なんかに分かるかよ?
お前みたいな幸せなヤツに、俺の気持ちなんて少しも分かんねぇだろ?
知った様な事言うな。」

それは光輝先輩だよ。
あんたなんかより、美優の方が数倍も、苦しいよ、辛いよ。




「勝手なこと言わないでよ!
光輝先輩の方が分かってないよ!」

美優は想像以上の怒りで、自分がコントロール出来ない。

そのまま走ってドアを開けた。




「慶太…」

罰悪そうな顔をして、ドアの前にジュースを乗せたおぼんを持って立っていた。

「わりぃ。立ち聞きした。」