「明日、優ちゃん達に目の敵にされそうだなぁ」

「だな。」

意地悪っぽく笑う竜。




「竜があんな事言っちゃったから余計だよ!」

「言わなきゃよかった?」

「いや…言ってくれちゃった方がよかった!」

「だろ」

「うん。」

「美優、強いから大丈夫だよ。まあ、俺が居る限りな。」

「…?なんだそれ。
私は強くなんてないよ。弱っちーよ!」

「自分の意見、あんだけあいつらに囲まれてたのに言えるだけ、スゲーよ。」

「…?もしかして、見てたの!?」

「勿論♪見ごたえあったし♪」

「竜のバカ!助けなさいよ!」

「だって、助けなくても
美優の猪並の勢いで、勝ってたしな♪」

「もう!」




見てたら、見てたで言ってよ。恥ずかしいじゃない!




美優がプンプン怒っている顔を見て、吹き出す竜。




そんなに笑わなくってもいいじゃない。

でも、美優も一緒になって竜と笑ってしまった。




こんな大きな声で笑ったの初めて。スッキリした。気分も気持ちも。




美優の中の何かが、飛んでいったみたいに。