"ポチャン"




あの虚しい水音は、不幸のアイズだったのかもしれない。




この時から美優にとって第2の不幸が始まっていたのだろうか?

もうこれ以上辛いこと、悲しい思いはしたくないのに…

どうしてこんな人生になってしまうんだろう。




願っても願っても
叶うモノ。


願っても願っても
叶わないモノ。




そんな願っても叶う家庭に生まれて、幸せな幸せな人生を送れる事が、なぜこんなにも大変で皮肉なんだろう。

なんで美優は、願っても叶わない人生なんだろう。




改めて自分の人生を恨み、憎しみ、自分の心を汚す。



今の自分がこの生活を送っていることに十分幸せを感じられる。

だけど、もし美優が願っても叶う側の人生に居たら?

そんな事を思ってしまう。