「お腹大きくなってきたな。」
隣で微笑む愛しい人。
「うん。なんか竜にそっくりそう。」
「なんだそれ。」
そう…美優には竜との間に赤ちゃんが出来た。
2人暮らしを初めたのも、美優と竜との仲があったからだった。
いとこ同士の結婚は、どうしても変な目で見られる時もあった。
でももう、こんな目には慣れている。
"二人で生きていこう。"
変なタイミングで言われた、高2の夏。
いきなり竜のプロポーズから始まった、彼氏彼女の関係。
あの時は、心臓が飛び跳ねるくらい、美優の足も飛び跳ねた。
凄い。嬉しかった。
竜に対しての気持ちは、それまで家族としても愛情からきたモノだ。って思っていた。
だけど、それは違くて、きっとどこがで竜を愛していたんだと思う。
愛に臆病な美優に、竜は約束事を作ってくれた。
でも…それは内緒。
美優と竜との愛の証…
それを守る為に…