そしてその後、今日の出来事が起こった。
主なあらすじをたんたんと話してくれたお母さんの顔は、真剣そのものだった。
美優は…美優は…
美優は生きているだけで、人に迷惑をかける人間なのかもしれない。
お母さんを殺した齋藤だ。
もう少し、もう少し、お巡りさんが来てくれなかった、多分殺されて居たのかもしれない。
美優がここに来てからすぐ、齋藤という男が妻を殺し逃亡中との内容が、新聞に掲載され、一時騒然とされたらしい。
でも、美優が住んでいた前の家の近所は、どこかで予感はしていたハズだった。
どうして、助けてくれなかったの!?
今頃になって思う。
美優はは他人をせめてばっかりいた。
今でもそう。世界一自分が一番不幸なんだと、一番可哀想なんだと…
でも、全ては美優の人生の一部なんだ。
多分これも、美優が体験?経験?しなくてはいけないことなんだと思った。いや…無理やり納得した。