大好きな美優へ

今この手紙を読んで居るということは、お母さんとサヨナラしたということですね。

ごめんね。こんなお母さんで。美優を守ってあげられなかった。ごめんね。お母さんを許してね。

美優は、これからお母さんのお姉ちゃんで、明美叔母さんの所に住まわせて貰えます。

お手伝いもきちんとして、明美叔母さんに迷惑がかからない様にしなさいね。

明美叔母さんは、美優が来る理由は全て知って居るから、安心してね。

明美叔母さんにも家族が居るのを知っているわね?
叔父さんや、竜君、慶太君とも仲良くやりなさい。

明美叔母さんが美優のお母さんよ。そして、明美叔母さんの家族は、美優の家族よ。

明美叔母さんは、美優が来る事とっても楽しみに待って居るわ。

幸せになりなさい。

だから、けして、お父さんに会ってはダメよ。
美優、美優はお母さんの可愛い可愛い娘なの。お父さんに会ったら、また美優を傷つけるわ。

美優、あなたには心の底から幸せになって欲しい。
結婚する時は、相手をよく見なさい。お母さんみたいに、なってはダメよ。

サヨナラ、美優

立派な大人になりなさい。そして、絶対に幸せになりなさい。約束よ。

お母さんより。




お母さんは泣きながら、この手紙を書いたの?

お母さんの滲んだ字が、また私の涙によって滲んだ。