お母さん会いたいよ…
さっきまで温もりがあったお母さんの体が、だんだん冷たくなった体温。
死んだのは分かっている。
だけど、認めたくない。お母さんはまたいつか元気で、美優の前に姿を現わしてくれる…
そう信じるから。そう信じているから。
温かい涙を流し、美優はキツく自分の体を抱きしめた。もう、触れることの出来ない、ほんの少し残っているお母さんの温もりを求めて。
いつの間にか、景色は見慣れない風景へと変わっていた。
気持ちが落ち着いたところで、美優はバックからお母さんから貰った封筒の中を覗いた。
手紙…
二枚の便せんにギッシリと詰まった、お母さんの字。
涙をこらえ、ギュッと拳を握りしめた。