クラスの中にいる子もそれと同じモノトーンの衣装を身に纏っている。
黒を基調としたワンピースに、フリフリの白いリボンやらエプロンやらカチューシャやらの装飾されたメイド服を着、出店の準備をしていた。
一般公開の校門は先程開かれたばかりだ。もうじき外部からのお客も入ってくるであろう。
メイドに興味のある客か、はたまた我がクラスのパウンドケーキを食べたいという純粋なお客か……。後者はほぼないだろう。
現実にはうちのクラスの父兄とか、知り合いの他校生が興味本位で来ることだろう。
繁盛しすぎても来客がなさすぎても困る。繁盛して黒字になると、営利目的の営業になると文実委員からあとでお叱りがあるし、赤字になるとクラスの個人負担が増える。
ほどほどが良いのだ。何事も。
黒と白のゴシックの教室へ入ると、由実が近寄ってきた。
「来た来た。チラシ、ありがとね」
うさぎのように髪を耳の脇の高い位置で結び、童顔な由実はなんだかテレビで見るような今流行りのアイドル軍団のひとりのようだった。
黒を基調としたワンピースに、フリフリの白いリボンやらエプロンやらカチューシャやらの装飾されたメイド服を着、出店の準備をしていた。
一般公開の校門は先程開かれたばかりだ。もうじき外部からのお客も入ってくるであろう。
メイドに興味のある客か、はたまた我がクラスのパウンドケーキを食べたいという純粋なお客か……。後者はほぼないだろう。
現実にはうちのクラスの父兄とか、知り合いの他校生が興味本位で来ることだろう。
繁盛しすぎても来客がなさすぎても困る。繁盛して黒字になると、営利目的の営業になると文実委員からあとでお叱りがあるし、赤字になるとクラスの個人負担が増える。
ほどほどが良いのだ。何事も。
黒と白のゴシックの教室へ入ると、由実が近寄ってきた。
「来た来た。チラシ、ありがとね」
うさぎのように髪を耳の脇の高い位置で結び、童顔な由実はなんだかテレビで見るような今流行りのアイドル軍団のひとりのようだった。