「解った」
「OK」
私と大地は片手を上げて、彼を送り出した。
「ま、ドーナツ食う目的は果たしたからな」
満足げに目を三日月にし、彼は手をヒラヒラと振って去って行った。
食べ散らかした自分のトレイを片付けることもせずに。ガサツな森村くんらしい。
そこで私の作り笑いはぷつんとスイッチが切れた。
「ゆっくり話できるな。ま、話せる範囲でいいから、話しなよ」
どうやら大地は私の涙の理由を聞こうとしてくれているようだ。
喉の奥が痛くなった。
「ヤダ。私、また泣いちゃうよ」
「周り混んでるから、誰も気にしないよ」
「違くて、大地に迷惑かけちゃう」
大地はマグカップに入ったコーヒーをこくん、と飲んで“構わないよ”と笑ってくれた。
大地は優しくてあたたかい。
「OK」
私と大地は片手を上げて、彼を送り出した。
「ま、ドーナツ食う目的は果たしたからな」
満足げに目を三日月にし、彼は手をヒラヒラと振って去って行った。
食べ散らかした自分のトレイを片付けることもせずに。ガサツな森村くんらしい。
そこで私の作り笑いはぷつんとスイッチが切れた。
「ゆっくり話できるな。ま、話せる範囲でいいから、話しなよ」
どうやら大地は私の涙の理由を聞こうとしてくれているようだ。
喉の奥が痛くなった。
「ヤダ。私、また泣いちゃうよ」
「周り混んでるから、誰も気にしないよ」
「違くて、大地に迷惑かけちゃう」
大地はマグカップに入ったコーヒーをこくん、と飲んで“構わないよ”と笑ってくれた。
大地は優しくてあたたかい。