「お前、放課後、呼び出し」
朝の礼拝の後、私は担任の二堂先生に頭をぽこん、と叩かれて言われた。
あれ、私、何かしたかしら? 携帯は鞄の中にしまってあるし、玖生みたいにイタズラをした訳でもない。
何でだろう……、一日中そう気がかりでいた。それにしても直哉くんと進路の話をして以来、あたまがぼーっとする。熱でもあるのかしら。
そして放課後に呼び出された職員室で、二堂先生の傍へ行くなり、何やら進路希望の用紙を先生はぺらっとかざし、
「これは何だ?」
と、上からものを言われた。
私がこの間提出した進路希望表だ。第一志望校、第二志望校、第三志望校とあり、その下には就職希望先、とプリントされているわら半紙だった。
私はそこに“お嫁さん”とだけ書いて提出したのだった。
本気だった。
「お前、イマドキの幼稚園児でも言わないことだぜ」
先生はため息をつく。
「私は本気です」
朝の礼拝の後、私は担任の二堂先生に頭をぽこん、と叩かれて言われた。
あれ、私、何かしたかしら? 携帯は鞄の中にしまってあるし、玖生みたいにイタズラをした訳でもない。
何でだろう……、一日中そう気がかりでいた。それにしても直哉くんと進路の話をして以来、あたまがぼーっとする。熱でもあるのかしら。
そして放課後に呼び出された職員室で、二堂先生の傍へ行くなり、何やら進路希望の用紙を先生はぺらっとかざし、
「これは何だ?」
と、上からものを言われた。
私がこの間提出した進路希望表だ。第一志望校、第二志望校、第三志望校とあり、その下には就職希望先、とプリントされているわら半紙だった。
私はそこに“お嫁さん”とだけ書いて提出したのだった。
本気だった。
「お前、イマドキの幼稚園児でも言わないことだぜ」
先生はため息をつく。
「私は本気です」