と、アイスクリームの片方を私に差し出す。
有り難く受け取ろうとすると、べちゃ、と頬に冷たいものが張り付いた。
「ちょっ……何するのよ」
彼がわざとアイスを私のほっぺにくっつけたのだった。
「頬についたソフトクリームを、彼氏が舌で舐めてやる。その定番でもやろうか」
「莫迦」
私は彼の物言いにぷんすかと怒り、ポッケからハンカチを出して自分で拭った。
彼はそんな私の言動にカカカ、と笑うばかりだった。
「ほら。今度はちゃんとあげるよ」
と、彼はアイスを差し出してくれた。
私は素直にそれを受け取り、ぺろりと舐めた。
甘い。甘くて、懐かしい味がする。
「ソフトクリームなんて、久しぶりだわ」
「俺も。やっぱり遊園地で喰うソフトクリームは旨いな」
森村くんは私の隣に座ると、そう言った。
こうしてると、カップルみたいで嫌なんですけど。そう言いたくも云えなかった。
有り難く受け取ろうとすると、べちゃ、と頬に冷たいものが張り付いた。
「ちょっ……何するのよ」
彼がわざとアイスを私のほっぺにくっつけたのだった。
「頬についたソフトクリームを、彼氏が舌で舐めてやる。その定番でもやろうか」
「莫迦」
私は彼の物言いにぷんすかと怒り、ポッケからハンカチを出して自分で拭った。
彼はそんな私の言動にカカカ、と笑うばかりだった。
「ほら。今度はちゃんとあげるよ」
と、彼はアイスを差し出してくれた。
私は素直にそれを受け取り、ぺろりと舐めた。
甘い。甘くて、懐かしい味がする。
「ソフトクリームなんて、久しぶりだわ」
「俺も。やっぱり遊園地で喰うソフトクリームは旨いな」
森村くんは私の隣に座ると、そう言った。
こうしてると、カップルみたいで嫌なんですけど。そう言いたくも云えなかった。