自分でも感じるほど語気の強い言葉が出た。
 
彼を傷つけたかな、そう一瞬思ったけれど、彼はそんなことを気にも留めていないみたいだった。
 
カカカ、と顎を上げ、愉快そうに笑うだけだった。

「そのうち、俺とつきあいたくなるって」
 
強引な奴は嫌いだ。こんなにも美しい空へと招待してくれたとしても。

「どうしてそんなことが云えるの?」 

「そんな気がするから」
 
彼は私を抱き寄せたまま、大空に言い放った。
 
私はそんな彼の腕を、払うことはできぬままだった。