「はい、次コレ。天文部のサイトウサチエさん、呼び出し」
森村くんはアナウンス用の記入表を私に渡す。
半畳にも満たない、暗幕で囲われた狭くて暗い放送室で、私と森村くんは2人きりだ。
彼はさっきからアナウンス依頼の生徒を裁いてくれている。何を勝手にやってるんだろうこのひとは。
「はいはい、呼び出しね。これに名前と用件書いて」
重い放送室の防音扉を開けて入ってくるうちの学校の生徒は、まず森村くんを見てギョッとする。
そりゃそうだ。うちは女子校だし、森村くんみたいな一見強面な彼を目にして一瞬驚く。
でも、彼が文化祭実行委員の法被を着ているのを見て、素直に彼の言うとおりに記入表に書いてくれる。
どこからもらって来たのか、その法被は……。などと横目で見つつ、私はマイクのスイッチをONにする。ピンポンパンポーンとアナウンス音をボタンひとつで鳴らす。
森村くんはアナウンス用の記入表を私に渡す。
半畳にも満たない、暗幕で囲われた狭くて暗い放送室で、私と森村くんは2人きりだ。
彼はさっきからアナウンス依頼の生徒を裁いてくれている。何を勝手にやってるんだろうこのひとは。
「はいはい、呼び出しね。これに名前と用件書いて」
重い放送室の防音扉を開けて入ってくるうちの学校の生徒は、まず森村くんを見てギョッとする。
そりゃそうだ。うちは女子校だし、森村くんみたいな一見強面な彼を目にして一瞬驚く。
でも、彼が文化祭実行委員の法被を着ているのを見て、素直に彼の言うとおりに記入表に書いてくれる。
どこからもらって来たのか、その法被は……。などと横目で見つつ、私はマイクのスイッチをONにする。ピンポンパンポーンとアナウンス音をボタンひとつで鳴らす。