「え、ちょ・・・結菜ちゃんなんで怒ってんの?」
「デリカシーっつうもんを持ちなさいよ伊吹。あんた女心分からないくせに女装やってんの?」
「るっせー!さっさとウェイターの仕事しなさいよ!注文はこれとこれとこれよ早く持ってきなさいよ!」
「人使い荒っ。まあ、承りましたどーぞごゆっくりーっだ!!」
仲のよさそうな口げんかを私の前で披露される。
あー・・・勘違いされたかな。女心が何たらとか、言ってたし・・・
でも別に好きとか思ったことないし、え、好きって何?誰を?
「結菜ちゃん?」
「・・・・!!!!!!」
端正な顔が間近に見えて、思わず席をがたりと立つ。
「大丈夫?」
「何がですか」
「いや、何となく。」
「別に・・・何でもないです」
熱くなった頬を感じながら顔をそむけて先輩に返答する。
・・・ってゆーか。絶対麗子さん性格悪いよね・・・
そんなこと考える自分にも、心が痛くって
まるで先輩に恋してるみたいな、そんな、そんな考え方みたいで
「・・・・・わけわかんない・・・・」