しかし、その人の正体を私は思わぬ形で知ることになる。
――
「やっとお昼ね・・・あ、ねえねえ。結菜ちゃん、今日はあたしと外食しない?」
「・・・・」
「やだ人殺しそうな目で見ないであたし死んじゃう。ほら、この間の看病の貸し。返すわよ」
「・・・・外食だけですよね」
「あったりまえでしょ。手ぇ出してほしいの?」
「いったん牢屋入ってたほうがいんじゃないですか「やめてぇえええ!!!」」
そんな些細な口論をしながらもちゃっかりおごられてる私。
「ここのボロネーゼ大好きなのよね。ピザもおいしいわよ」
「あ、じゃあ私、ホタテと夏野菜のフェデリーニ」
「・・・たっかいの選ぶわね」
ぶつくさ文句を言いながらも、「すみません」と店員さんに声をかけた先輩。
「はい、ご注文伺いま・・・あれ?」