「う゛ーっ。まだ頭痛が残るわ・・・」




「頭痛薬持ってますよ。飲みますか?」




「いや、いいわ。眠くなるし、午後から会議入ってんのよね」




いつも通りの先輩の女口調。



きりっとした眉に、形のいい唇には赤いルージュ。


腰まである艶やかな黒髪に、私よりも決まってるピンヒール。



その隣を歩く、普通の冴えない私。




「そうですか。」




「えーっ、つめたあい。頑張ってくださいっ!とか言ってよ」



「ガンバッテクダサイ」



「片言ぉ!!」



うーれーしーくーなーいー!!と喚く先輩をスルーして仕事を続けていた。





だけど。




「・・・・。先輩。仕事サボってメールですか?」




ふと先輩のパソコン画面を見ると、メールの作成画面が開かれている。