はぁ…。やっと帰れるー!!
あ!そーだった…。返事返さなきゃ…。
「なに?また告白されたのー?」
「うわぁ!?利奈!!」
「モテモテだねぇ」
「もー!!そんなんじやないってば!」
すぐからかうんだから!!
「まぁ、がんばってねぇー♪」
はぁ…。そうなんです。なんでかわかりませんが。
よく告白されるんです。顔の知らない人とか
1回ぐらいしか話してない人とかに。
あたしのどこがいーのか…。ちょっとめんどくさいんです。
ヤバイ!!早くいかなきゃ!!
あたしは急いで待ち合わせのところに行った。
「来てない。間に合ったー…。」
「あ、佐々木さん。」
顔知らない…。誰だー!!ブサイクだし。早く終わらせよ。
「返事なんですが。」
「うん。」
「ご、ごめんなさい!!」
「いいじゃん!なんで駄目なんだよ!!」
何でって!!顔知らないし。すでに顔がタイプじゃないし!!
とか言えないし。
「えっと…あの…。ムリです!!すみません。」
「はぁ?意味わかんねぇ!!」
え!?
「きゃっ!!」
いったぁ…。
男が急に髪をつかんできた。
ほんと最低…。やだ…。
「付き合ってくれないと…。」
男がポケットに突っ込んでいた手を出した。
う、うそ!!ハサミ!?切られる!!
あたしは怖さのあまり震えていた。
「おい。嫌がってんじゃねぇかよブサイク。」
その時ドスの聞いた声が頭の上から聞こえてきた。
だ、誰…?
「誰だよお前!!」
「ただの転校生だけど?」
転校生!?もしかして佐々木くん!?
振り向くと佐々木くんがいた。
「放せよ。その汚い手。」
「あ?関係ねーだろーが。」
「あ、いーんだー。退学なってもいーのかなぁ?」
…。佐々木くんってドS?
「っち…。覚えてろくそ!!」
男はさっていった。
た、助かったぁ…。あ!!佐々木くん!!
「大丈夫か?」
「う、うん…。」
「怖かった?」
「うん…。」
優しい。何で?安心したからかなぁ…。涙が…。
「お、おい!!」
「ご、ごめんなさい…。安心して…。」
「っ…。」
やだ…。止まんない…。
するとふわっと心地いい香りがした。
え!?
「これの方が安心するだろ。」
佐々木くんが後ろから抱き締めてきた。
さ、ささささ佐々木くん!!!???
「あの…。」
「いーから。」
「は、はい…。」
はい。しか言えないよー…。恥ずかしい。
5分ぐらいたった。
「あのー…。もう大丈夫です。」
「そ?」
そう言いながらパッと離れた。
佐々木くんって体おっきい。
「じゃー俺そろそろいくわー。じゃな!!」
あ!!まって…!!
━ギュッ
あたしは佐々木くんの服の裾をひっぱった。
わわわわわわ!!!!あたしなにやってんの!!
「な、なに?」
「えっと…。その…。あ、ありがとう。」
何であたし目そらしてんの!?
「お、おう。じゃな!!」
佐々木くんは新幹線なみの早さで帰っていった。
あ、あれ?佐々木くん顔が赤かったような…。
熱かな!?大丈夫かな走って!!
ってあたし佐々木くんのこと気にしすぎ!!どうしちゃったのかなぁ…。