━キーンコーンカーンコーン…。
学校の始まりのチャイムがなった。
「きりーっつ!!きよつけー!!れーい!!着席ー。」
委員長の掛け声と共に着席。
「ねぇねぇねぇ!!麻ー美!!」
そう。あたしの名前は佐々木 麻美。
普通の高校1年生。
あたしの親はあたしが小さい頃に離婚。
今はあたしの親友、利奈の家に引き取られた。
そしてあたしの席の隣にいるのが親友の利奈。
「なに?」
「今日転校生が来るらしいよ?噂では
ちょーイケメンなんだって!!」
利奈はそういうのにすぐ食いつくんだよね…。
「はいはい静かにー!!今日は転校生が来てまーす。」
教室中がザワつく。
「入ってー。」
━ガラガラガラ
「「「キャー♡」」」
何人かの女子が黄色い声をあげている。
「麻美麻美麻美ー!!かっこよくない?ヤバイよ!!」
んー…。何処が?って感じなんだけど…。
確かにルックス、スタイルは抜群茶髪の髪もさらさら。
なんだけど…。
なんでかな?ときめかないというか興味がないというか…。
「それじゃ自己紹介をお願いね!!」
「名前は佐々木黄宛です。よろしく。」
佐々木黄宛くんかー…。って!!名字一緒!?
とか思ったら利奈も同じことを言い出した。
「え!!麻美と名字一緒じゃん!!知り合い?」
ちがうちがう!!そんなわけないじゃん。
あたしは首を横にふった。
「じゃー…。佐々木くん、佐々木さんの隣の席
空いてるから座って。あら!同じ名字ね。
ややこしいから下の名前で呼ぶわね♪」
は、はぁー…。
よりによって隣とは…。まぁ、興味ないけど。
「よろしくね佐々木さん。」
「よろしくね。」
愛想笑いで答えた。