いつも通りとんとろの散歩コースを歩く。
途中の川沿いのベンチで休憩するのが日課だが、そのベンチに誰かが座っているのが遠目で見えた。。

今日は休憩できないかなー。。。

ベンチの後ろを通ろうとすると、
え?

「キモニー。。なんでいるの?授業は?」


「今日は休みです。」
あれ?キモ担任仕様だ。。。
キモニーの隣に腰掛ける。

「でも授業以外も仕事あるじゃん?
はやくない?帰り。なんかあったの?」


「ずっとここ最近は帰り遅かったので、
はやく帰って気晴らしに散歩です」


「ねっ。なんで今日はキモ担任仕様なの?
キモニー」


「滝口とまたなんかあったのか?」

あれ?キモニーになった。。
なんなんだ。。


「なんで?」

「どう見てもなんかあっただろ。二人が話してるとこ見なんなったしな。」


「そういえば話してないね。。。言われるまで気にしてなかったよ。あはは。」


キモニーはため息をついた。。


「。。。なに?ため息ついて。。いーの。
キモニーが話してくれなくなったら結構きついけどね。」


「。。。飯田はなんで俺になついてる?」


「懐くって。。キモニーは私のお兄ちゃんだからに決まってるじゃん?」


「なんでだ?」


「え?なんでって。。。家族なんだしりゆうなんかあんの?」


「どーして俺を家族にした?」

「うーん。だめ?」

「単純に俺になついている理由が知りたい。」

「。。。
キモニーは女嫌いだから?今は克服してるけどさ。。私も男嫌いだし。。
キモニーは、私を女として見ることは絶対にない。私もキモニーを男として見ることはない。だから、今の関係が壊れることはない。
そんな風に思えるから素直でいられる。
私にとっては唯一の場所な気がする。
だからかな??」

あっ。。素直に話しすぎかな。。やばい恥ずかしいかも。。。


「ったく。なんで飯田は男嫌いなんだ?」


「。。。それは。。。男という生き物を憎んでるから。。。」

そう。男は嫌い。

「俺も一応男なんだが。。。なんで憎んでる?」

それは。。。キモニーになら。。
話せるか。。

「。。小学生の頃、レイプされて。。それからかな。。」

ゆいがそばにいてくれたから、私は私で入られた。。。

また私は。。誰かに依存しててだめだな。。

え?

キモニーが私の頭をトントンしている。

「じゃあ俺が飯田を女として見たら、飯田は俺を幻滅するのか?」

なんで。。そんなこと聞くかな。
。。。
考えたことはなかったけど。。。

キモニーならまぁいいかなー。。
家族だし。。。


「いいよ?家族だし。結婚してもこのままだしねきっと。そーだなーキモニーならいいや!!」


「ははっ。妹とは結婚できないな。」