ゆなはゆい。。

菅さんがポケットからタバコを取り出し、
タバコに火をつけ口にくわえた。
勢いよく肺にいれ、
大きなため息と同時に煙を吐き出す。

菅さんにとって、
ゆいは、、、

あっ。。。そうだ。


「あっあの、、、菅さん。
あの、施設で働いていた方で、
羽振りのいい男性が、
前働いてた
キャバクラに来てたらしいんですけど、
何か知りません?」

「。。。施設で働いてた人。。?
。。。あっ。
もしかしてここに探しに来た人かも。。」


「どんな人でした??」

「年齢は。。40いかないくらいかな。
特に派手な格好をしてたわけじゃ
ないんだけど、
ただ、結構高い車に乗ってたから
気になったなーー。
公務員もあんな車乗ったりすんだなって。」

「本当にその人職員の人??」

「あーそれは確かだよ。
最近不審者の訪問多いからって、
隣のおばちゃんが施設に電話して、
確認してたから」

「高い車ってどんな?何色?」

「赤のフェラーリ」
さっき施設を見に行った時、
駐車場には赤の車はなかった。。。
もう辞めてしまったのかもしれない。

もしかしたらキャバクラに来ていた人と
同じ人かもしれない。。
でも調べようがない。。。

その男を知る方法。。。

何かないのかな。。。

「ゆなちゃん。。?。」

「。。。これ以上調べようがないですね。。
。、。
ゆうとその人が繋がってるのかも
定かじゃないし。。。
きっともうあの後施設は、辞めてるだろうし。。
。。。
ゆいは中学も行かず、施設も行かず、
どこで暴力を受けていたのかも、
わからない。。。」
ただわかったことがある。
ゆいは私が思っているよりもずっと
大きなものを抱えていた。
一人で。
。。。
そして私は大きなミスを犯していたことも。

よくわかった。


。。。