ヘルメットを被され、なんなとなくビックスクーターの後ろに座った。
足寒そーじゃんと言って、お店の中から毛布を持ってきて私の膝にかけてくれた。
ありがとうと言うと、
どういたしましてっと答えてくれた。
もしかしたら、ゆいは彼を好きだったのではないか?
そんな気がした。
ビックスクーターがすごい速さで走る。
まだ朝でそんなに混んでいない道路。
風が冷たくて、頬にあたる風がヒリヒリと
いたくて、目もうまく開けられなくて。。
もう少し乗っていたいって思うのに、
あっという間に着いてしまった。
少しの期間だけ、通っていたマンション。
ここには私の知らないゆいがいるのだろうか。
「ほらここ」
ガチャ
「大チャーン。おっつー!!」
「お疲れ」
「あん?浮気か?しかも高校生かよ、マジサイテー死ね!
ん?、?ゆい?」
「は?お前ら知り合い?」
綺麗。背が高くてスレンダーで。。
髪の毛はストレート。目はキリッとしてて。
そんな知り合いいないけど。。。
私は首を振った。
「あんた仕事やめたんだって?今あんたのとこにヘルプ入ってんだけど」
「え?」
「あんたが働いてたとこの姉妹店で働いてんの。ってここらのキャバの子たちであんたのこと
知らない人いないから。」
。。。
「えっ。。あっすみません」
ただならぬ空気を感じたのか間に彼が入ってきた。
「はいはい。まぁまぁ。なっさおり。
ほらこの子はさっ子猫ちゃんの友達のゆなちゃん」
「子猫ちゃんの友達。。。?ふーん。。。」
「あっこのお姉さんは、さおり。ゆいちゃんがいた時から、一緒に住んでるから。
あっ俺も名前言ってなかったかな?俺は菅大介。」
「。。。。あの。お二人はゆいとどのような関係なんですか?」
「関係かぁ。。。この部屋を貸してた。
それだけの関係。だから正直、話せることないよ。さおりは?」
「え?私?知らないよ。夜働いてるうちらとは、真逆の生活なわけだし、朝、顔合わせてもあんま話さないし。。あの子暗いしさ。」
「ゆいはなんでここに?いつから?」
「自殺する1年半前から。拾ったのは春の夜桜見物してるとき。
洋服ボロボロで見かねて拾ってきた。家に持って帰ったけど、何も話さないし語らない泣くわけでもない。捨てられた猫みたいな顔して、
何日間か、食べず飲まず、ぼーっと座ってた。
それで彼女にその部屋をあげた。
それがここに住み始めたはじまり」
この部屋に住んでた。。。
部屋を開けると、机もベットもない。
何もないただの部屋。
綺麗に片付けられている。
さすがに3年も経てば片付けるよね。。
でも一つだけ私とゆなの写真が入った
写真たてが置いてあった。
「そのままだよ。その部屋。たまに掃除機かけてるけど。ゆいちゃんがいた時と同じ。」
「なんでこのまま?どうして住んでたのに何もないの?」
「なんか持ってきてもいいよって言ったけど、
ゆいちゃんは、何もない部屋がいいからって言ってた。
その写真と洋服が少しあっただけ。
寝るためだけにここ使ってたのかもな。
まっそんなに物もなかったし、そのままでいっかって、なっ?さおり?」
さおりさんは、うん と頷いたが、目線を合わせようとはしない。。
私はゆいの部屋に置いてある少ない荷物の中から写真を取り出した。
この写真。。2人で遠くに行こうっていって、
電車乗り継いで海に行った時に撮っ写真。
まだ小学生で、帰り方がわからなくなって、
通りすがりのおじさんに助けてもらって、
ようやく帰ってこれた。
早く大人になって好きなとこに
いつでもどこでも行けるようになろうって
話してたっけ。。
懐かしい。
私はこの写真持ってなかったから、
捨てられてなくてよかった。
足寒そーじゃんと言って、お店の中から毛布を持ってきて私の膝にかけてくれた。
ありがとうと言うと、
どういたしましてっと答えてくれた。
もしかしたら、ゆいは彼を好きだったのではないか?
そんな気がした。
ビックスクーターがすごい速さで走る。
まだ朝でそんなに混んでいない道路。
風が冷たくて、頬にあたる風がヒリヒリと
いたくて、目もうまく開けられなくて。。
もう少し乗っていたいって思うのに、
あっという間に着いてしまった。
少しの期間だけ、通っていたマンション。
ここには私の知らないゆいがいるのだろうか。
「ほらここ」
ガチャ
「大チャーン。おっつー!!」
「お疲れ」
「あん?浮気か?しかも高校生かよ、マジサイテー死ね!
ん?、?ゆい?」
「は?お前ら知り合い?」
綺麗。背が高くてスレンダーで。。
髪の毛はストレート。目はキリッとしてて。
そんな知り合いいないけど。。。
私は首を振った。
「あんた仕事やめたんだって?今あんたのとこにヘルプ入ってんだけど」
「え?」
「あんたが働いてたとこの姉妹店で働いてんの。ってここらのキャバの子たちであんたのこと
知らない人いないから。」
。。。
「えっ。。あっすみません」
ただならぬ空気を感じたのか間に彼が入ってきた。
「はいはい。まぁまぁ。なっさおり。
ほらこの子はさっ子猫ちゃんの友達のゆなちゃん」
「子猫ちゃんの友達。。。?ふーん。。。」
「あっこのお姉さんは、さおり。ゆいちゃんがいた時から、一緒に住んでるから。
あっ俺も名前言ってなかったかな?俺は菅大介。」
「。。。。あの。お二人はゆいとどのような関係なんですか?」
「関係かぁ。。。この部屋を貸してた。
それだけの関係。だから正直、話せることないよ。さおりは?」
「え?私?知らないよ。夜働いてるうちらとは、真逆の生活なわけだし、朝、顔合わせてもあんま話さないし。。あの子暗いしさ。」
「ゆいはなんでここに?いつから?」
「自殺する1年半前から。拾ったのは春の夜桜見物してるとき。
洋服ボロボロで見かねて拾ってきた。家に持って帰ったけど、何も話さないし語らない泣くわけでもない。捨てられた猫みたいな顔して、
何日間か、食べず飲まず、ぼーっと座ってた。
それで彼女にその部屋をあげた。
それがここに住み始めたはじまり」
この部屋に住んでた。。。
部屋を開けると、机もベットもない。
何もないただの部屋。
綺麗に片付けられている。
さすがに3年も経てば片付けるよね。。
でも一つだけ私とゆなの写真が入った
写真たてが置いてあった。
「そのままだよ。その部屋。たまに掃除機かけてるけど。ゆいちゃんがいた時と同じ。」
「なんでこのまま?どうして住んでたのに何もないの?」
「なんか持ってきてもいいよって言ったけど、
ゆいちゃんは、何もない部屋がいいからって言ってた。
その写真と洋服が少しあっただけ。
寝るためだけにここ使ってたのかもな。
まっそんなに物もなかったし、そのままでいっかって、なっ?さおり?」
さおりさんは、うん と頷いたが、目線を合わせようとはしない。。
私はゆいの部屋に置いてある少ない荷物の中から写真を取り出した。
この写真。。2人で遠くに行こうっていって、
電車乗り継いで海に行った時に撮っ写真。
まだ小学生で、帰り方がわからなくなって、
通りすがりのおじさんに助けてもらって、
ようやく帰ってこれた。
早く大人になって好きなとこに
いつでもどこでも行けるようになろうって
話してたっけ。。
懐かしい。
私はこの写真持ってなかったから、
捨てられてなくてよかった。