「ゆな?」

「あっごめん。。体調は本当に平気?
心配だから家までちゃんと送らせてね」


「もう治ってっから。。。わるかった」


「昨日、どうしてケーキ屋さんの
ところにいたの?
しかも結構長時間いたんじゃない?」

「。。。だから昨日言ったし。。
。。。
。。。。
ゆなに会いたかっただけ」

「なんで?
なんかあったから
会いたかったんじゃなくて?」

「。。。」

「わかった。じゃあお願い、
待つなら、私の家で待ってて。
今度からは。

お母さん喜ぶと思うし」


「わかった。。。」


ニャーニャー
子猫が私の足の周りに
体をこすりつけてきた。。。
「この廃墟やべえな。
なんかでそ。。。
猫の住みかになってっし」

。。。
「ここ。。。」

「え?まさか知り合いの家?」

「。。。ゆうの家」

「あの文化祭の時にいた人?」

「うん。。。
こんなボロボロになってるなんて。。

普段この道通らないから
知らなかった。。。」


「え。。。」

「あっでも小学校4年の途中で
引っ越したから。。。。

でもそんなに時間が経ったわけじゃないのに。
当時もボロボロだったのかな。。。」

ここにゆうとゆい、
そしておばあちゃんが住んでいた。
おばあちゃんが亡くなって、
二人は近くの施設に入った。
でも施設は近くて、その後も、
私たちはよく遊んでた。。

「家近かったのか。もしかして幼なじみ?」

「うん。小学校入る前から三人で
遊んでた。」

「三人?」

「ゆうとゆうの妹。

ここにはおばあちゃんと三人で住んでて。


なんで、、、
おばあちゃんと住んでたんだろう、、

あはは、、、

私ってそんなことも知らなかったんだ。。

幼なじみにのにね。」


「知らないことぐらい誰にだってあるだろ」

「だって。幼なじみだよ?」


「じゃあゆなのこと、
二人はなんでも知ってたのかよ。

誰にだって言いたくないこと、
隠したいこと、
とーでもいいことすぎて話してないこと、
なんかしらあんだろ。」


「そうだけど。。。」

もしそのことで悩んでたとしたら?
言えずにいたとしたら。。。
気付いてあげられてなかったのかもしれない。


。。


ゆいの知らないこと。。。
もしかしたら、
本当は何かがあったから
自殺を選んだ。。
選ぶしか道がなかったのかもしれない。。