「どうしたの?矢野くん待ち?」

「ゆな待ち」

え?

「だって、バイトっていうかアレ辞めたから、
お前暇だろ?」

「そりゃそうだけど。。」

「ほら帰るぞ」

「はい。。」

。。。
これもいつもの日常と違う。。

今日は新しいことがいっぱいで、
びっくりだけど、悪くない。

「なぁ。寄ってかない?」

私の好きな場所。
まさとがいなくても、
多分私一人でも今日いってたと思う。

それより何より、
まさとも気に入ってくれたのかなって
思うと嬉しい。
教えてあげてよかった。

私たちはベンチに腰掛け、
あったかいコーヒーを飲む。

「ここで朝さぼってたせいで、
明日から補習になっちゃった。。。」

「は??
。。。
サボりすぎてんもんな。
矢野もその補習うけるっつってな。」

「え?矢野くんが?
だって毎日学校きてんじゃん。」

「お前。。。
補習って普通は
再々追試で落ちたやつが行くとこだし。」

「再々追試なんてあるんだ。。。
矢野くんも大変だね。。。

まさとは受けないの?」

「完全今バカにしただろ。
一応平均より上だから。
追試なんか受けたことねぇし」

「なんだ。。。
そうなんだ!安心したよ!」


「。。。それにしてもさ、
お前辞めたんだ。学校仕様」

学校仕様って
特に気にしてたわけじゃないんだけどな。
いろいろ隠さなきゃって思ってたのが
表に出てたのかもしれない。
べつに化粧をしてるわけじゃないし。。

「変わったかな?小林さんにも矢野くんにも
他の女の子たちにも知らない人かと思ったって
言われてしまった。。。」

「スッキリしたんだなきっと」

「大丈夫かな?私。。。」

「大丈夫。俺は普段のお前の方が好きだから」

「あ、ありがとう。。。」


恥ずかしすぎる。
なんか最近まさと照れることばっか言う。
調子狂うって。

「今日もありがとう。
今キャバも辞めたし、暇つぶしもなくなったし
どうしたらいいか不安だったんだ。

バイトでもしようかな。。。」

「暇な時俺呼べよ?」

「呼ぶ人、今の所まさとしかいないもんね。
あははっ。

まだまさとしか電話帳入ってないし。。」

「今日聞かなかったのかよ」

「意識して私から番号教えてっていうの
あんまりしたことなくて。。。

言おうって思うと言えなくって。」

「ぶっ。。らしくないな。
きっと前より大切にしてるんだろうな。
ひとつひとつのことを」

そか。今まで何にも考えてなかったし、
どうでも良かった。
だから何にも感じなかった。

その方が楽だったのかもしれない。

「って俺には聞けたじゃん。それひでぇし」

「いやそれはさ。。。。。。」

焦ってて、なんか他のことしゃべんなきゃって
思って、とっさに出た言葉で。。。
でも連絡先聞きたかったのは確かで。。

「ひどくないょ!
番号知りたかったのは確かだし。
ねっ?

ぷりぷりしないで」


すこしぷりっとしたまさと。。かわいすぎ。