「よーしお疲れー
じゃあみんな気をつけて帰るよーに!
明日も
俺に付き合ってくれる人大募集だから!」

矢野くん。。。
やはり、傷は癒えていないのだね。。
誰かといれば気が紛れるかー。

確かにそうかもね。

「あっ小林さーんまたあした!
今日少し用事あるからこっちから帰る!
じゃあねー」

そして私はタクシーを拾いに、
みんながいないところまで少し歩いた。

わぁー。ライトアップされてるー。
寂しげな道もキラキラしていると
なんだかパッと心まで明るくなる。

イルミネーションは好きだな。

ぶるるるる。。
ん?
誰だろ。まさと?
初めてまさとから着信だ。。珍しい。。っというか初めて??
なんだろ。。。忘れ物かな。

「はい!どーしたの?」

「あっ今どこ?」

「えっとここどこだろ。
わかんない。
イルミネーションが綺麗なところ
どーしたの?」

「ごめん少しだけそこにいてくんない?」

「ん?」
ぷーぷーぷー
。。。

また言い捨てかい。
こうなると待ってるしかないし。

キャバの時間まずいなー。
クリスマスだから客入りすごいし。
私指名多いからな遅刻したら殺されそう。。。

たったったっ。
後ろを振り返るとまさとが走ってきた。。

「師匠!場所よくわかったね。。
どーしたの?もしかして
なんか忘れてっちゃった?」

「もー師匠はやめろ。。。」

「はーい」


「忘れ物っていうか。。。」

リボンのついたを紙袋を渡された。
えっ?これって。。。

「クリスマスだろ。プレゼント」

えっ!!
なっ。。

はい?

「いやいや、そんなん貰えないって。」

「ほら。俺これ貰ったから」
スマホを取り出しアルクマくんを見せた。
けどさ。。。

「大したもんじゃないから。気にすんな」

そか。オロオロしている私って自意識過剰だった?
別に友達にあげることあるもんね。

私は紙袋の開け中身を取り出した。
え??マフラー。。。
大したもんじゃん。

「大したもんだよ。」

「ほら貸せ」
私の首にぐるぐるとマフラーを巻いた。
あったかい。マフラーのせいなのか、
まさとのせいなのかはわからないけど。。
話していない間、まさとは私のこと
数秒でも考えてくれてたんだ。

嫌われてないんだ私。

。。。

あっ。もう行かないと時間が。。