目の前に赤いアルファロメオが止まり、伊達さんがでてきた。

「ほら、ゆいちゃん車乗って」

すぐに聞かなくてはいけない。伊達さんの顔を見てすぐに声を出した。

「あの手紙何?」

伊達さんは呆れた顔をしている。

「やっぱり忘れちゃったんだね。僕のこと。
まぁ。無理もないかなぁー」

。。。
伊達さんは私に抱きつき、耳元で囁いた。


「今から気持ちよくしてあげるから」

伊達さんは、服で隠れて見えない
私の肩にある傷を指でグッと押した。。。

。。

このたばこの火傷を作った人。。
私はようやく伊達さんが誰なのかわかった。

「結局怯えて、私を犯せなかった男」

「ふっ。そうだね。あの時僕は、君を襲えなかった。せっかく誘拐までしたのにね。
普通の女はわめいて泣いて。。
でもゆなちゃんは違った。

抵抗もせずに、
ただ、僕の目を見てた。

その鋭いゆなちゃんの目。
今でも変わってなくって安心したよ」