ミツさんの瞳は苦しげに歪められていた。
「嘘だって、冗談だって、言ってくださいよ!!姉上!!」
宗ちゃんが叫ぶ。
その声は涙に濡れていた。
「ごめん、宗ちゃん」
「嫌です姉上!!離れるなんて嫌です!!」
「宗ちゃん……………」
「やだぁっ!!」
ぺたん、と地面に座り込んだ宗ちゃん。
何度もやだやだと繰り返す。
「宗ちゃん」
「姉上は、僕のことが嫌いになったんですか?!」
「宗ちゃん、違うの」
「だったら置いていかないでくださいっ!!」
「宗次郎!!」
ミツさんの大きな声に宗ちゃんはびくりと肩を揺らす。
宗ちゃんと同じ目線になる様に屈んだミツさんがそっと宗ちゃんの肩を掴んだ。
「宗ちゃんのことが嫌いだからとかそんなのじゃないの」
「だったらっ、連れて帰ってくださいよ!!」
「それはできないのよ」
「どうしてっですか」
どうしても、ダメなの。
ミツさんは悔しそうに唇を噛みしめる。
「ごめん、ごめんね、宗ちゃん」
その瞳から涙がポタリ、零れ落ちた。
「でも、もう会えないわけじゃあないから。またいずれ、会えるから」
だから、泣かないで。
笑ってよ、宗ちゃん。
ミツさんがそう言うと、ぎこちなく、だけど本当に綺麗に彼は笑った。
笑う弟を見たミツさんは強く彼を抱きしめる。
「またね、宗ちゃん」
雪が積もる道をミツさんは歩いていく。
「嘘だって、冗談だって、言ってくださいよ!!姉上!!」
宗ちゃんが叫ぶ。
その声は涙に濡れていた。
「ごめん、宗ちゃん」
「嫌です姉上!!離れるなんて嫌です!!」
「宗ちゃん……………」
「やだぁっ!!」
ぺたん、と地面に座り込んだ宗ちゃん。
何度もやだやだと繰り返す。
「宗ちゃん」
「姉上は、僕のことが嫌いになったんですか?!」
「宗ちゃん、違うの」
「だったら置いていかないでくださいっ!!」
「宗次郎!!」
ミツさんの大きな声に宗ちゃんはびくりと肩を揺らす。
宗ちゃんと同じ目線になる様に屈んだミツさんがそっと宗ちゃんの肩を掴んだ。
「宗ちゃんのことが嫌いだからとかそんなのじゃないの」
「だったらっ、連れて帰ってくださいよ!!」
「それはできないのよ」
「どうしてっですか」
どうしても、ダメなの。
ミツさんは悔しそうに唇を噛みしめる。
「ごめん、ごめんね、宗ちゃん」
その瞳から涙がポタリ、零れ落ちた。
「でも、もう会えないわけじゃあないから。またいずれ、会えるから」
だから、泣かないで。
笑ってよ、宗ちゃん。
ミツさんがそう言うと、ぎこちなく、だけど本当に綺麗に彼は笑った。
笑う弟を見たミツさんは強く彼を抱きしめる。
「またね、宗ちゃん」
雪が積もる道をミツさんは歩いていく。