「それでも未來は学校に通い続けた。いじめられるってわかってるのに! 本当は怖かっただろうに私に迷惑をかけないように…」


…迷惑

未來はお義母さんにまで迷惑をかけないように気を遣ってたんだな…

もしかしたらこのいじめがあったせいで迷惑はかけちゃいけないって思い始めたのか?


「私もどうしていいかわからなくてすごく悩んだわ。でもクラス替えで健太くんと同じクラスになって未來に声をかけてくれたの。

俺がお前を守る! って。それからはずっと健太くんと一緒にいたみたいで徐々に笑ってくれるようになったの。
久しぶりに未來の笑顔を見たら私…嬉しくて涙が止まらなかったわ。」


健太が未來を助けてくれたのか…

未來にとって健太は本当に大切なんだ

それなのに俺は、自分の気持ちを未來に押し付けて健太と未來が会うだけで腹がたつなんてな。

俺の嫉妬心を未來に押しつけて


「本当に健太くんには感謝してるの。未來を暗い場所から救い出してくれたんですもの…だから蒼くん」

「はい」

「未來の気持ち…わかってあげて? 」

「…はい」

「ごめんなさいね,急に呼んだりして…けど,未來が言いづらいかなって思って」

「ありがとうございました」

「いいのよ。未來にはちゃんと話せって言っておくわ。…蒼くん,未來の事幸せにしてあげて」

「もちろんです」

「…ありがとう。未來が笑わなくなったら蒼くんの所に乗り込みに行くからね? 」

「…は、はい」


お義母さんは冗談よっと言って笑った

今になって未來の全てを知った俺。

本当に情けないと思う

けど、これからは健太ではなく…俺が未來を守るんだ