『私に仕えるというのならーーーその男を殺せ』






どくん、と心臓が跳ねた。




エレティナは恐る恐る目を上げる。





怒りに細められた神の瞳が、エレティナを鋭く射た。





エレティナは畏怖に身を縮めた。






『………殺せ。


お前の中に巣食う男の影を殺してから、私のもとへ来い。


さもなければ、お前の国がどうなるかーーー分かっておろう?』






エレティナはただただ額を地にこすりつけ、全身を震わせ続けていた。