「ごめんなさい、お付き合いはできません」


そう言った高木美咲は、

クラスの奴らが言ってた通り、

無表情に言い放った。


「じゃあ、失礼します」


そう言ってスタスタ帰っていく高木美咲。


あれが、あの時の彼女か……?


間違ってはいない。


笑顔に見惚れた俺が、

間違えるはずない。



どうしてあんな顔をするんだ。



あの時の笑顔はなんだったんだ?


男に媚を売るため?


なわけない。

それなら、告ってくる男子にも、

笑顔なはず。



俺に飲み物までくれた優しい彼女だぞ?


俺の頭では理解出来なかった……。



好きな奴でもいるのか、

何で、告った奴に冷たく言い放つのか、


ただただ気になった。