「花音はね。 私は1日だけ」




「なんで? 文化祭だぜ? 人生で後3回しかないんだぜ?」




「そんないらない…」



「花音ならノリノリかと思った。」



「前はね。」



「なんか大事な用事あんのか?」



「ない。」



「じゃあなんで休むんだよ」



だんだん海翔くんの声が変わった。



だんだん低くなった。


ちょっと怖い。


きっとはっきり言わない私にイラついてる。



今さら顔あげられないし。



「別に海翔には関係ないでしょ」


ちいちゃん……


本当ちいちゃんは私のヒーローだ。



「関係なくねぇよ。 クラスの出し物どうするんだよ。」



「準備は手伝う」


「別に私たちぬきでもいいよ」



もう終わりにしてほしい。


私だってできれば当日もでたい。



でもまた前みたいにいじめられたら?


海翔くんは代わってくれる?


離れてくでしょ?


ちいちゃんに迷惑はかけたくない。



「はぁー。 そういうやついるとクラスの雰囲気悪くするよな」



なんでそういうこと言うの?



私だって出たい



けど、またいじめられたらって考えたら、それだけで震える。


涙がでる。



あんな怖いのもう嫌だ。



「なんにも知らないでそんなこというんじゃねぇよ、海翔」