旅館に戻った後も私たちは気まずいままで

心配してくれた紗南は



「ねぇ?飛翔?出雲と何かあった?」



と私に聞いてくれた




「紗南…」


私は溢れそうな涙を必死に堪えた




「泣きたい時は泣いていいんだよ?」



紗南は私をギュっと抱きしめてくれた





「さな…
わたし…



ゔっ…」



私は紗南の胸の中で泣いた






私は今日あったことを紗南に話した


それを聞いた紗南はうんうんと頷いてくれた






泣き終えた私の背中をソッと撫で下ろしてくれる