「ねえねえ良いでしょ?」
あ、そう言えば話してた途中だった。んー、で
も斉藤のこともあるし…なんかここでOKしちゃ
うと悪い気がする…
「ダメなの?」
「ダメ…なわけじゃないんだけど…。」
「じゃあ良いってことだね!」
しまった。
「いや、やっぱ…」
だめだ、全然聞いてない。まあいっか。あくま
でも協力するってだけだし。
話すことに夢中だったのか気付いたら学校に着
いていた。
ふと前を見るととぼとぼと歩いている斉藤が
いる。
「おはよ~。」
「い、五十嵐さんと、奈津さん…!お、おはようございます。」
いきなり話しかけられたのと、奈津がいるせい
か、緊張して声がうわずっていた。
「ごめん奈津さ、先に教室行っててくれない?ちょっと用事があって。すぐ行くから。」
少し首をかしげながらも分かったと言い、すぐ
に行ってしまった。