「ギャーッ!!俺の……っ!俺の腕がぁぁあ!!」


「兄貴っ!!テメーッ!!兄貴に何しやがんだ!!」



子分らしい男は、腰につけていた刀を抜刀し私に斬りかかる。
それを軽く避けて、鞘で思いっきり相手の腹をつく。
男は腹を押え、咳き込む。
その隙に、刀で同じように腕を斬ろうとしたとき、ガキンと刃物どうしがぶつかり合った。
それは、さっき会った私そっくりの人だった。




「止まってください。
私は貴女を罪人として捕らえたくない」


「……………」




その言葉を聞き、全身の力が抜けその人に倒れこんだ。