とある冬の清々しい朝。
今日も私はあの二人に叫ぶことから一日が始まる。



「野菜を残すなって言ってるでしょ!!なんで人参を残すんですか!!土方さん!」


「いちいちウルセーんだよ!テメーはよ!!
嫌いなもんは嫌いなんだよ!!」


「その野菜、誰が作ってると思ってるんですか!?私ですよ!?私が丹精込めて作った人参なんですよ!?わかってますか!?」


「わーってるよ!!んなことは!!」


「まぁまぁ、歳も総夜も落ち着け」


「近藤さんもですからね!!!またグリンピース残して!!ちゃんと食べなさいって何度言ってると思ってるんですか!?」


「う………っすまん……」



現在、私が叱っているのはあの新選組の近藤勇と土方歳三の子孫、近藤勇雄と土方歳紀だ。

私達は結局どんなに時が経とうとも、必ず巡りあってしまう程の腐れ縁らしい。
同い年だというのに呼び方は昔と変わらず近藤さんは土方さんのことを歳と呼び、土方さんも私のことは呼び捨てで、近藤さんはさんづけ。

少し変わったことと言えばー………



「ったく、お前はいつから農業に目覚めたんだよ」



そう………。
私が農業に目覚めたことかな。