ねぇ、みんなはさ、






俺が好き?






俺の中身、性格。


……顔、以外。












心から、俺を好き?













好きになって、
本気になって、とは
言わない。





でもさ、
本気じゃないのに
好きでもないのに。






俺に本気を
求めないでよ、って。













「零センパイは………
かっこいいです、」



「うん。」



「零センパイの事、
大好きです。」



「うん、ありがと。」






俺を好きな人なんて、
いないんだからさ。










「………零センパイは、」




ゆるく二つに
結んだ髪が
屋上に吹く風になびく。




特に意味もなく、
触りたい、というだけで
冬美の髪に手を伸ばす。




ん………
髪質、柔らかいんだ。













「零センパイは、言って
くれないんですね。」



「……なんて?」







俺は彼女達の期待に
答えらんない。












「好き、って。

私に言って
くれないですよね。」



「うん。そうだね、」



「どうしてですか?」



「ごめんね……」










それも全部、
好きじゃないから、
なのかな。