「ちょっ、大丈夫ですか!?」

急いで駆け寄っていくと、
女の子はむくっと起き上がり、砂をはらいながら俺に顔を向けた。




"どきっ”




小さく胸が高鳴ったのがわかった。

女の子は別に、特別可愛くも美人でもなかった。ましてやこの状況で、髪はぼさぼさ、砂があっちこっちにつき、傷は無いみたいだが、痛さからなのかすこし顔が歪んでいた。

なのに、俺を見つめる目に自然と顔が火照っていた。