だけど、ソイツは、笑って俺に言う。


「学校来ないの??」


「あぁ」


「どうして??」


「お前には関係ない」


「関係ない…かぁ。そうだね」



その女は、一瞬寂しそうな顔をして、
また笑った。


「あたし、小野田倖!!よろしく」


「ってか、何しに来た??」


俺がどれだけ冷たく当たっても、あいつは顔色を変えずにずっと笑ってた。


「たまってたもの」



そう言って、手にいっぱいの袋を差し出した。


中には、たくさんのプリントが入っている。


机整理しなくちゃだね、って笑って、


倖は帰った。




俺は、このときは、なにも感じてはいなかった。


同じような心の持ち主だってこと。









それから、何回かそいつ、倖は家に来た。


学校での出来事とか、今の授業など
色んなことを一方的に話して帰って行った。


俺は、一方に心を開かず、ずっと聞いてるだけだった。





ある日、俺は家に来た倖を家に上げた。


「ありがとう」