あたしは、入り口からは見えないちょっとした倉庫の陰に隠れた。



今度ばかりは、浜に捕まるわけにはいかない。


二時間続きだったのを忘れていた…。


アイツは、二時間サボるとうるさいんだよな~…




あたしは、息を潜めて、浜が出て行くのを待った。

少しずつ近づいてくる足音にビクビクしながらあたしは、バレないように屋上を逃げ回った。



「おっ、お前ここに誰か来たのを見たか??」



浜の足音が止まって、今度は話し声が聞こえる。

誰だ??誰がいるんだ??


ちょっとしてから、低い声が聞こえた。
前にも一度聞いたことのある声。
間違いない!!


って言うか、その前に…



「あぁ…見ましたけど…」




バレるーーーーーーー!!!!!






「ここにはもういませんよ。さっき出て行ったの見えませんでした??」



かばってる…??


「なんだと??アイツ、今度あったらゆるさねぇからなぁ」




そう言って、屋上のドアが閉まる音がした。
あたしはそぉっと出て行く。



「ってか、ビビるくらいならサボんな」



低い声は、そう一言言い放って出ていこうとした。

「待って!!」




あたしは、ギリギリのところで呼び止める。