両親は共働き
その代わり祖母が面倒をみてくれて
遊び相手にもなってくれた
毎日お散歩に行くことが好きだった。
家の隣に祖母が野菜を育てる
畑があっていつもそこで水やりを手伝ったり
蝶を追いかけて遊んでいた
斜向いの家の番犬とにらめっこをして
犬小屋から出てこれないのをいいことに
挑発し倒して面白がっていた
家の中、だけで充分楽しかった
でも、ふと母がつぶやいた。
「あずちゃんもお友達を作る
お勉強をしないとね~」
ぼーっと母の顔を見る私
私は過去にあった出来事に
精神的ショックを受け
記憶がほぼ消えてしまってない。
けれど、所々
何でこんなことを覚えているんだろう
と思うようなことを
鮮明に覚えていたりする
それはきっと当時の“私”に
深く記憶として残ったからだろう。
「あずちゃんも3歳になったでしょ?
だから、お友達いっぱい作ろうか?」
「うん!」
母の言葉は優しく聞こえた─。