『俺こそほんとごめん。
ほら、もう顔上げて?』




一瞬何も聴こえなくなった私の耳に、入り込んできた声はいつもどおり優しい、真紘くんの声だ…――


ゆっくり顔を上げると、もうさっきの冷たい表情はどこにもなかった。


優しい顔で目を細めて微笑んでいた…―





「ありがと…。
あっ、話は真紘くんが言いたくなったらその時に聞きたい。」


『おう!
あっ、もう”くん ”なんて付けなくていーよ?』


「えっ…」


『な!彩葉♪』