碧斗は近くのベンチに腰を降ろしてそう答えた…




『だってお前、すげー俺に突っかかってきたし』


「それは碧斗がやる気なかったから」


『でもあれ、ほんとは嬉しかったんだ』






碧斗は顔を上げて、右手で眩しそうな太陽を手で隠しながら空を見て笑った。


一見、無口で人を寄せ付けないクールな一匹狼に見えるけど、根は明るいんだ。


中学の時、碧斗のこの優しい気持ちに気付いてあげれる人がいなかったんだ。