やっと碧斗が足を止めた場所は、碧斗がいつもお昼休みにいる学校の校舎裏だった。





「碧斗?」


『昨日何かあった?』






一歩前に立って私の腕を握ったまま、私を見ずに俯きながら聞いてきた…


風が静かに碧斗の髪を、風がすり抜けていった…――





「どうして?」


『だって、彩葉悲しそうだったから』





ゆっくり私の腕を放し、振り返って私の顔をじっと見つめてきた。


悲しそうに私の目を見たかと思えば、碧斗は口角を上げて笑った…





『話してみろよ?
話せばスッキリするだろ?』






そう言って私の頭を撫でた…―――



その笑顔は、朝の太陽みたいに明るくみえた…