消えかかった虹を最後まで見届ける…
消えると同時に、晴れ渡る空…
雨上がりの空は特別だ。
はぁ…、虹も見れたし告白するかな!
「真紘…実はね、三ヶ月なんだ」
新しい家族が今、私のお腹の中にいる。
そっとお腹に手を当てる。
真紘はびっくりして目をパチパチしてる…
『やばい…嬉しすぎて言葉にできない…』
「えー!?何それ〜」
『ははっ、素直に嬉しいよ!
今度は家族四人で虹、見ような?』
家族四人…
ちゃんと産まれてくるんだよ?
キミにはこんなにも温かい家族が待ってるから!
お腹をさすって心の中で、優しく語りかける…
「家族四人で見よ!
私、また頑張らないと…」
『大丈夫、俺がまた助けるから!
無理させないから安心してよ?』
あー…ほんとに真紘は優しい。
結婚して良かった。
私には真紘しかだめだ。
「ありがと!」
『ははっ、任せて!
真彩はお姉ちゃんになるんだなぁ♪』
優しく真彩の頭を撫でる真紘…
そして私に手招きし、こっちに来るように指示する。
一歩真紘に近づき、距離を縮める…
すると右手で真彩を抱いて、左手で私を抱き寄せた…
『俺、今すごい幸せ…』
「私も!」
そして真彩ごとぎゅっと抱きしめ合う…
幸せすぎるよ。
真紘、出会ってくれてありがとう。
真彩、産まれてきてくれてありがとう。
お腹の中にいるキミ、私たちを選んでくれてありがとう。
私は幸せ…。
虹をみつめて…
次は家族四人で笑い会おうね。
-end-