でもこのまま通り過ぎるのは惜しいかも…


よし!


真紘の手をぎゅっと握って鈴原くんの横を通り過ぎる瞬間…




「真紘が一番良い!」




そう鈴原くんに聞こえるように、わざと大きな声で言ってみた。


当然、私の事なんて覚えてないかもだけど…


言った瞬間、鈴原くんがどんな表情をしたかなんてどうでもいい。


ただ、少しでも振った私を後悔してくれたら嬉しいな!


なーんてね?




『ははっ、彩葉らしいや』


「だって真紘の方が断然かっこいいもん!」




そう言うと頬を赤く染めた真紘…


照れてる…!


可愛いなぁ〜♪



さよなら、私の好きだった人。


私は絶対、鈴原くんより幸せになってみせるから!