その瞬間、背中に手を回されて抱きしめられた…


碧斗が抱きしめてくるのは、いつも決まって寂しい時だ。


運良く、ここは帰り道から少しそれた人通りが少ない道だからいいものの…




『ほんとごめん…
今日で最後だから…』


「最後…?」




抱きしめる力が強くなった…


最後…って


今日で 付き合ってるフリするの最後って事なの?




『もう、明日から泣かないで済むからさ…』


「碧斗…?」


『ごめん、
今までありがとな』




ゆっくり私から離れた碧斗…