碧斗は自分が好きな気持ちを抑えてまで、彩葉を笑顔にしたいんだ。


俺なら絶対できないだろう。


俺が夏奈を笑顔にする!そう言っただろう…


けど碧斗は違っていた。


今のままじゃ真紘は変わらない…

そう思った時に口を開いたんだ。


『怖いんだ…
好きな人を失うかもしれないと思うと』


『お前、そんな事…』


『でも、もう割り切ってるよ。
渚は渚、彩葉は彩葉だって。』


なら大丈夫…そう思った。



きっと今、碧斗は真紘に勝負しようと伝えただろう。


自分は始めから負けるつもりなのに…





『真紘なら大丈夫だよ』


「穗尭が言うなら間違いないよ!
だから元気出しな?」




そう夏奈が彩葉に言い聞かせた。



碧斗…お前は強いよ。




-穗尭 side end-